犬猫さんの誤食事故!救急で受診するべき?
2023/12/15
犬猫さんの救急症例で1番多いのは誤食事故です。誤食事故といっても、ねぎのようにヒトが普段から食べているけれども犬猫さんにとっては毒になってしまうものや、ボールのようなおもちゃなど飲み込んでしまったものに依って行うべき処置が異なります。今回は犬猫さんの誤食事故が起きてしまった時や事故が起こらないために気を付けていただきたいことをまとめていますので、普段の生活に取り入れていただけることがあれば幸いです。
目次
どんな時に起こる?
飼い主さんが外出している日中や眠っている夜間、トイレに行っていた数分間など、直接見ていることができない場面で起こることが多いです。それ以外では、一緒に遊んでいた時に犬猫さんがヒートアップしてしまって、制止しきれずにおもちゃを飲み込んでしまうということもあります。
ヒトの言うことをよく聞いてくれる犬猫さんであっても突発的な行動がみられることもありますので、飲み込んでしまう危険性があるものは犬猫さんから届くところに置かないということが最も重要です。
犬猫さんとも1歳未満の幼い子たちはなんでも口に入れてみてどんなものか確かめてみようとする傾向があるので特に注意が必要です。本人たちからすると普段から取っている行動でも、たまたま発見した飼い主さんが驚いて大きい声を出すことによって飲み込んでしまうという場合もあります。良くないものを口に入れていることに気が付いた時には、冷静に口から出させることを意識してください。無理やり力で取り出そうとすると余計に離さなくなったり、飲み込もうとしたりする場合が多いので、普段から“ちょうだい”や“交換”の練習をしておくといざというときに役に立つかもしれません。
どんなものを飲み込むことが多い?
犬猫さんとも最も多い誤食は、ヒトの食べ物です。皆さんよくご存じの通り、ねぎやチョコレートは犬猫さんにとっては毒になります。これらが混ざったヒトの食事を横取りすることによって体に有害な事象が起こることが多いです。
それ以外に多いのは一緒に遊んでいたおもちゃや、ごみとして捨てていたものを勝手におもちゃにしてしまっていたという場合です。わんちゃんではボールのような丸くて転がる形状のものでヒートアップしやすく、ねこさんでは細長いひも状のものでヒートアップしやすいです。夢中になって遊べることはお互いにとって楽しくて良いことですので、これらの形状のおもちゃを使ってはいけないということではなく、ヒートアップし過ぎてしまうかもしれないと頭の片隅に置いた状態で犬猫さんの行動をよく観察して、コントロールしてあげることが大切です。
飲み込んでしまった時はどうなる?
チョコレートやスナック菓子などは犬猫さんがひとくち舐めてしまったとしても、即座に処置が必要というわけではありません。例えばミルクチョコレートの場合は、体重1kgに対して5gまでは食べてしまっても症状が出ないことが多いです。もちろん症状が出ないからといって食べさせて良いわけではありませんが、水を飲ませたり体を休ませることによって回復することが多いです。
カカオの量が多いブラックチョコレートや玉ねぎを食べてしまった場合には中毒症状が出る場合がありますので、処置をした方が安心です。ブラックチョコレートの場合は下痢や神経症状、玉ねぎの場合は貧血が起こる可能性があります。飲み込んでしまった直後からおよそ3時間以内であれば胃の中に留まっていて吐き出させることができるかもしれません。吐き出させることができなかった場合でも、治療を行った方が犬猫さんの体の不調を軽減することができます。
ボールやひもなどのおもちゃの場合は大きさと材質などによって対処方法が変わります。吐き出させることが可能かどうか?吐き出させることによって新たな問題を生じさせる危険性は低いのか?吐き出させなかった場合はどうなるのか?などの危険性と治療効果を考慮して、どのように対処するのかを検討することになります。
いつでもご相談ください
誤食をしてしまったと思うけれども、その瞬間を見ていなくて確証がない。こんな形状のものを飲み込んでしまった。などの場合にはご相談ください。犬猫さんの体の状態や今後の見通しについて詳しくご説明いたします。
Be犬猫病院は飼い主さんと犬猫さんが安心して楽しく毎日を過ごせるようになるための地域のかかりつけ病院です。急に起こってしまう誤食事故や持病の悪化などにもいつでも対応できるように、休診日を設けずに、予約がなくても診察を行っております。夜間の診療時間外でも救急対応しておりますので、お困りごとがございましたらご相談ください。