Be犬猫病院

去勢手術をすることにもメリットとデメリットがあります

犬猫さんに去勢手術は必要?

去勢手術をすることにもメリットとデメリットがあります

2023/11/10

 去勢手術はオスの犬猫さんが家族にいる場合、1度は考えたことがあると思います。しかし改めて考えてみると去勢手術を行うことは本当に必要なことでしょうか。手術を行うメリットとデメリットにはどんなものがあるのでしょうか。大切な家族である犬猫さんがほとんど100%直面する問題だからこそ、丁寧な説明をする義務があると私たちは考えています。

 結論から申し上げますと、去勢手術をした方が良いというのがBe犬猫病院の考えです。その根拠となるメリットやデメリットに関することを今回はまとめているので、これらを踏まえて実際にうちの子はどうしようか?とご家族で話し合っていただくことによって犬猫さんとたくさんの良い時間を過ごすきっかけになれば幸いです。

目次

    まず去勢手術とは

     去勢手術とはオスの犬猫さんに対して広く行われている手術であり、2つの睾丸を外科的に安全に取り除くものです。メスの犬猫さんに対して行う手術は不妊手術などの別の呼び方で表現することが多いです。睾丸は精巣と精巣上体という組織から成り立っており、これらを取り除くことによって犬猫さんは繁殖能力を失います。この繁殖能力を失うということが最大のデメリットです。この子の遺伝的な特徴を持った仔犬仔猫さんたちがいたらいいのになあと思っても、1度取ってしまうと元に戻すことができません。もしかしたら仔犬仔猫を増やしたくなるかもしれない、と迷われている場合は去勢手術はしない方が良いでしょう。

    去勢手術のデメリット

     デメリットの話しが出たので、先にデメリットを検討していきます。前述のとおり最大のデメリットは繁殖能力がなくなることです。この部分に迷いがある間は去勢手術は行わない方が良いです。

     その他には筋力、体力がつきにくくなることが挙げられます。日常生活における筋力や体力という観点ではほとんど影響はありませんが、アジリティーや介助犬の訓練など高い集中力を必要とする場合には去勢手術はデメリットになるかもしれません。私たちヒトの世界でも男性よりも足の速い女性がいるのと同じように、個人の資質に依存する割合が大きいので去勢をしてしまったからアジリティーはできないというわけではありませんが、統計学的な事実として去勢手術を行うと体が大きくなりにくくなります。

     さらに、去勢手術を行うことによって事故が発生するリスクが存在します。体の臓器を取り除く手術であるために、当然痛みを伴います。その痛みを限りなくゼロに近づけるために、麻酔や痛み止めなどの薬を使います。これらの薬剤が合わない体質でアレルギー反応を起こしてしまったり、手術の傷口を舐めてしまってばい菌が繁殖してしまう場合もあります。

    去勢手術のメリット

     反対に去勢手術を行うことにはメリットも存在します。

     ひとつは病気になる可能性を減らすことができます。未去勢のオスに多く起こる精巣腫瘍、前立腺肥大、肛門周囲腺腫という病気になる可能性をそれぞれ0%、1/200、1/12に低減することができます。精巣の腫瘍はわんちゃんに発生する腫瘍の中で皮膚に次いで2番目に多いので、この可能性を0%にすることができるだけでも健康長寿に大きく寄与できます。

     その他には、ヒトや他の犬猫さんに対する攻撃性が減弱し、急激な感情の昂ぶりが生じにくくなることによって、周囲の反応を窺う余裕を持ちやすくなります。これらのことは結果的に人間のルールを覚えてもらうことに対してプラスに働きます。

     さらに、縄張り意識が弱まり警戒行動や監視姿勢が減ることによって、本人が感じる日常的なストレスを軽減することができます。マーキング行動は60%の犬さんと90%の猫さんで、噛み癖は70%の犬猫さんで改善します。

    最終的に決断するのはご家族

     上述したようなデメリットとメリットを勘案して、うちの子に去勢手術をする方が良いのか、あるいはしない方が良いのかとご家族で考えていただくことが犬猫さんにとってハッピーな関係を構築する助けになります。

     大田区にあるBe犬猫病院は地域の飼い主さんの不安をすぐに解消するために、休診日なし、予約不要、夜間の診療時間外でも救急の受け付けをしております。去勢手術に関して詳しく聞きたい、○○という話しを聞いたことがある、などのご質問があればお気軽にお越しください。

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