てんかん発作の救急対応!すぐにできることは何?
2024/01/19
ヒトでは小児科の領域で比較的多いとされているてんかん発作という病気があります。このてんかんという病気はヒトよりも犬猫さんで発症する可能性が高いです。今回は、放置してしまうと命にかかわることもあるてんかんという病気がどのような病気なのかということを解説したいと思います。ご家族の犬猫さんがてんかんの持病をお持ちの方もそうでない方も、そういえばそんな説明を受けたわという復習や、そんな病気があるのねという雑学のようにとらえていただけると幸いです。
目次
てんかん発作とは?
てんかん発作という言葉は聞いたことがあっても、実際にどんなものかは分からないという方は多いと思います。てんかん発作には「5分間以上継続した全身性の痙攣、あるいは複数回の痙攣発作が断続的に発生してその間に意識の回復が認められない」という定義があります。しかし、ヒト医療においても細かい治療指針が確立されていないまだまだ解明されていない部分も多い病気のひとつです。発作が起きている間は犬猫さんは意識がない状態にあるのがこの病気の特徴で、呼びかけに反応しないまま倒れてしまい四肢を突っ張ったような姿勢をとることが多いです。
原因は?
まだ解明されていない部分も多い病気ですが、先天的な体質が強く影響していると言われています。脳内の電気信号をコントロールできなくなっている状態で、加齢とともに発生しやすくなるケースも存在しています。てんかん発作が起こってしまった場合には、とにかく痙攣発作を鎮めることが第一とされていますのですぐにかかりつけの動物病院にご相談ください。
もしも起きてしまったら?
発作が起きている時の犬猫さんには意識がありません。本人の意思とは無関係に頭や口を動かしてしまう場合が多いので、バタバタと動いた拍子に頭をぶつけてしまう恐れのあるものを移動させてください。本人を移動させても良いですが、顔の前に手が出てくると噛みついてしまう場合もありますので抱っこ等をする時もしっぽ側から近づいたり、ご自身の首や顔を近づけ過ぎないようにしてください。さらに余裕があれば犬猫さんをスマートフォンで動画に撮っていただけると診断の助けになることが多いです。
予防のためにできることはあるの?
〇〇をするとてんかん発作が起こりにくくなる、または起こりやすくなるという科学的な根拠がある食べ物や習慣はありません。しかし、肥満や他の持病はてんかん発作の重篤化に影響があります。朝になったら太陽の光を浴びて、食べ過ぎに気を付けながら適度の運動をするということがてんかんに限らず病気の予防のために普段からできることになります。仮にてんかんを発症してしまった場合はお薬を飲むことによって、神経の乱れをコントロールしていくことを目指す場合が多いです。
大きな発作の前後には獣医学的には異常がない状態でも、目が回っているような動作やピクッという動きが急激に増えるなどの普段とは違う仕草をする場合もあります。発作が起こったけれども数秒で治まった場合や、うまく説明できないけれどもなんだか変、と思われることがありましたらかかりつけの動物病院へご相談ください。大田区にあるBe犬猫病院は馬込・山王地域の犬猫さんがいつでもかかれるように土日祝日も診察を受け付けております。予約はなくても構いませんので、お困りごとがございましたらお越しください。