歩き方が変?
2024/02/16
犬猫さんたちはヒトの言葉がしゃべれず、痛みを感じていても隠そうとすることもあるため、普段の生活の中で病気を早期に発見することは難しいです。そんな中でも犬猫さんが身体の異変を私たちにも分かる形で表現する場合があるのが、歩き方です。
足が着けなくなってしまうようなはっきりとしたものから、どこが変とははっきりと言えないけれどもいつもとなんとなく歩き方が違うような気がするというものまで程度によって様々ですが、犬猫さんたちが信頼している飼い主さんにだけ送るサインとなることもあります。
犬猫さんの歩き方が普段とちょっと違うかもしれないと思われた際に、特に注意して見ていただきたいポイントをまとめておりますのでご家族の犬猫さんの姿を思い浮かべながらお読みいただければ幸いです。
目次
痛そうなのはどこか?
歩き方がいつもとは違うように感じられた時にまず観察していただきたいのは「痛そうにしているのはどこか?」ということです。例えば私たちヒトが足首をひねってしまった時はひねってしまった方の足はなるべく動かさないように、体重がかからないようにした方が痛みは少ないです。これは犬猫さんの場合でも同じです。足を着かないようにしている場合にはその足に痛みがある可能性が高いです。
足を4つとも着いてはいるけれどもなんだか変という場合には、頭に注目してみてください。足が痛い時には、痛みがある足に体重がかからないように歩きます。頭は犬猫さんの身体の中でも重たいので、足に体重がかからないように歩くときには頭を上下に振ることがあります。この頭の振りを点頭運動と言い、痛い方の足を着く時に頭が高く、痛くない方の足を着く時に頭が低くなります。
足は4つとも着いているし頭が上下に大きく動くこともない場合に次の注目ポイントは歩幅です。他の足と比べて歩幅が小さい、または大きい足があればその足を痛めている可能性が高いです。
どの足が痛いか分かったら?
痛がっている足が分かった後に行うのは痛みに対する治療です。治療方法は痛みの原因によって異なります。例えば骨折や靭帯の断裂のような重傷だった場合には手術が必要になる場合もあります。捻挫や打撲のような軽傷の場合でも注意が必要です。ヒトでは足を着かないために松葉杖や車椅子が必要になるような状態でも、犬猫さんは嬉しいことや嫌なことがあるとジャンプしたり、走り回ったりしてしまうことがあるのでクレートのような外部からの刺激を受けにくいような場所で過ごしてもらうことが多いです。クレートの中であれば仮に外部からの刺激を受けたとしても跳んだり走ったりすることもないということも重要です。
痛がっている足がどの分からない場合は、痛みの原因が足ではないこともあり得るので全身の検査が必要になる場合もあります。
昨日と比べて今日は足を引きずっているという時にはけがや病気の可能性が高いですが、5年前と比べて歩き方がヨタヨタしてきた。という場合には加齢による筋力の低下などが考えられます。犬猫さんもヒトと同じように、筋トレやリハビリをすることによって筋力の低下をくい止めたり和らげることができますので、運動の方法や内容に関してはかかりつけの動物病院にご相談ください。
犬猫さんを一緒に過ごす5分をつくってみる
今回は特に歩き方にフォーカスしましたが、犬猫さんが一緒に暮らしているご家族に対して送っているサインやメッセージは一つだけではありません。普段から一緒に過ごす時間を作っていただくことによって犬猫さんたちが嬉しい気持ちになるだけではなく、小さな違和感に気が付いてあげやすくなります。うまく言葉で説明できないけれどもなんとなくいつもと様子が違うと感じた時にはかかりつけの動物病院にご相談ください。
大田区にあるBe犬猫病院は馬込・山王地域の犬猫さんが健康に暮らせるように日曜日と祝祭日も診察を受け付けておりますので、お困りごとがございましたらお気軽にお越しください。