Be犬猫病院

猫さんが高いところに登らなくなったら

猫さんが高いところに登らなくなったら

猫さんが高いところに登らなくなったら

2024/03/01

 昨日2月29日はおよそ4年に1日だけの珍しいうるう日でした。うるう日は英語では“Leap day”と表現されるそうです。Leap(リープ)というのは日本語では飛び跳ねるや飛び越えると訳される単語で、飛躍を連想させることから縁起のいい日とされているそうです。

 ジャンプによる移動であるリープは健康な犬猫さんが頻繁に取る行動のひとつです。特にキャットタワーに飛び乗る猫さんはイメージしやすい光景ではないでしょうか。このキャットタワーに飛び乗る行動は年齢とともに減っていくという統計的な説もあり、獣医学的には変形性関節症という病気でみられる症状のひとつとされています。今回は変形性関節症という病気がどのような病気なのかというテーマでご紹介いたしますので、ご家族の犬猫さんにお心当たりがございましたらかかりつけの動物病院へご相談ください。

目次

    変形性関節症とは?

     変形性関節症とは、骨や軟骨の変形によって生じる関節の痛みが特徴の病気です。日本大学獣医学科の調査によると10歳以上の猫さんの61.8%、12歳以上の猫さんの70%以上で発生しており多くの猫さんに発症する病気です。

     原因は1つではない場合が多いです。加齢によって軟骨組織の柔軟性がなくなること、過体重による関節の消耗、生まれつき関節が弱いなどの遺伝的な要因、高所からの転落や交通事故などの強い外圧、といった要因が影響しあって発症すると考えられています。

     特にスコティッシュフォールドさんはこの病気になりやすいことが分かっています。

     病気の初期にはレントゲン検査でも映らないわずかな軟骨の変化が起こります。次いで軟骨を中心とした関節全体に炎症が起こり、骨にも変形が生じます。この段階まで進行すると関節に痛みを伴い、行動の変化が出てきます。キャットタワーに登ったり猫じゃらしを追い掛け回したりはするけれど、爪とぎが下手になったり爪とぎをしなくなったという時にはこの段階の可能性があります。さらに病気が進行してしまうと、骨が壊されたり関節の炎症が筋肉にも波及して足がパンパンに腫れたり動かせなくなる場合もあります。

     この病気による関節や骨の変化は1度起こってしまうと元に戻すことができないので、早期の診断によって進行を止める、または遅らせることが重要になります。

    治療はどうするの?

     変形性関節症の治療は保存療法と呼ばれる方法が第一選択とされています。その内容は適正体重の維持、生活環境の最適化、痛みの軽減除去、という3本柱で構成されています。この保存療法と呼ばれる方法によってほとんどの猫さんの治療が奏功しますが、保存療法に全く反応しない場合には手術による治療を検討することになります。

     猫さんの適正体重は一人ひとりまちまちです。アメショーさんだから4kg、メインクーンさんだから6kgが適正とは限りません。生活環境に関しても今までの生活からかけ離れたものはできませんし、痛みの軽減に関してもどんなお薬を使うのか、リハビリやサプリメントはできそうか、など最適な治療は猫さんによってそれぞれです。ですので、猫さんの病気を治すためにもかかりつけの動物病院へご相談ください。

     

     大田区にあるBe犬猫病院は馬込・山王地域の犬猫さんが痛みや苦しみを感じない暮らしを長く送っていただくために、日曜日や祝祭日も診察を受け付けております。ご不明点やご質問がございましたらお気軽にお越しください。

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