犬猫さんの三大疾病とは?
2024/03/08
犬猫さんの健康長寿のために重要なのが一緒に日々暮らしている飼い主さんの目です。朝、夜に顔を合わせるとどんな仕草や表情をしているのか?ごはんを食べる時の姿勢やスピードはどうか?うんちやおしっこの量、色、においはどうか?などの普段の様子と比べてどのような変化があるのかということが言葉を話せない犬猫さんの病気を特定し治すために必要になります。
犬猫さんの“いつも通り”をよく知っていただくことは病院で検査をすることと同じくらい重要なことですので、一緒に住んでいる犬猫さんとコミュニケーションを取りながら毎日を過ごしていただけると幸いです。
今回は三大疾病というテーマで簡単にまとめておりますので、最近いつもと少し変わったことがあったり、〇〇はどうなの?という疑問が浮かんだりした時にはかかりつけの動物病院にご相談ください。
目次
まず三大疾病とは?
まず三大疾病というのは、亡くなる直接的な原因である病気を割合の多いものから順番に挙げた場合に上位3つに当てはまる病気のことを指しています。この言葉の意味を踏まえると、風邪や肥満症のように罹患する可能性が高い病気であっても三大疾病と呼ばれる病気とは異なります。患者数とは別に、その病気が生命の維持に対してどれほど深刻な影響を与えるのかという点が三大疾病と呼ばれる病気では重要視されていることがうかがえます。ヒト医療における三大疾病はがん、心筋梗塞、脳出血であることは広く知られていることと思います。(厚生労働省:https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life10/)
では犬猫さんの場合は?
犬さんの三大疾病はがん、心臓病、腎不全であり、猫さんでは腎不全、がん、心臓病となっています。(2022, 東京大学, 井上舞 他 : https://www.jstage.jst.go.jp/article/jvma/75/6/75_e128/_pdf/-char/ja )
犬猫さんのどちらも三大疾病はがん、腎臓病、心臓病となっています。これらのデータから、ヒトの三大疾病よりも犬猫さんの三大疾病は時間をかけて進行していく病気であるということが分かります。犬猫さんの場合はヒトよりも解剖などによる死因の特定がなされていないこともありますが、心筋梗塞や脳出血のようについさっきまで普通に生活していたのに急変してしまうということは少ないと考えられています。
犬猫さんの健康寿命はもっと伸ばせる
犬猫さんはヒトと比べて、さっきまで元気そうにしていたのに急変してしまったというケースが少ないということは、少しずつ病気が進行していって最終的にお迎えが来てしまうというケースが多いということです。このような経過をたどる病気を慢性疾患と呼び、慢性疾患は早期発見によって治る可能性が高まったり進行を止めたり遅らせることができる場合が多いです。
ヒトの場合は小学校の頃から会社に入った後も毎年、健康診断を受診する方が多いので少しずつ進行する病気は早期に発見される場合が多いです。しかし、犬猫さんは“まだ若いから”、“病院に行くと嫌がるから”と健康診断を受けさせてもらえない場合もあります。犬猫さんはヒトと違ってどこどこが痛い、なんとなく体調が優れないというように言葉で表現したり、不調を訴えることができません。中には不調を隠そうとするような場合もあります。そんな犬猫さんの病気にいち早く気が付いてあげられるのは、一緒に住んでいる飼い主さんなのです。
元気そうに見える、今日も普段と変わりなく過ごしているからこそ、この状態を1年でも1日でも長く維持できるように犬猫さんも健康診断を受けてみませんか。どんな検査が必要か、どのくらいの間隔で受けた方が良いのかは犬猫さんによってまちまちですので、かかりつけの動物病院にご相談ください。
大田区にあるBe犬猫病院は馬込・山王地域の犬猫さんが飼い主さんと1日でも長く元気に過ごせるように、日曜日や祝祭日も診察を受け付けております。フードのご相談など日常の疑問点にも丁寧にお答えいたしますのでお気軽にお越しください。