WSAVAとは?
2024/06/28
WSAVAという単語を初めて目にされた方も多いと思います。WSAVAというのはWorld Small Animal Veterinary Associationという組織のことで日本では世界小動物獣医師会と訳されることが多いです。この組織は、動物たちの健康等に関する世界標準の指針を公表しています。この組織がワクチンに関する指針を2024年版として更新しております。今までと比べて大きな変更点はございませんが、世界標準の最新情報というつもりでお読みいただけると幸いです。
目次
大きく分けてポイントは2つ
WSAVAが世界中の研究者や製薬会社などの報告を調査した結果をまとめているのがガイドラインという名前で公表されています。(https://wsava.org/wp-content/uploads/2024/04/WSAVA-Vaccination-guidelines-2024.pdf)
これによると私たちにとって特に重要なポイントが2つあり、以下のものです。
①混合ワクチンの基本は犬5種、猫3種
②成犬、成猫の場合は3年に1回の接種が必要
混合ワクチンの基本は犬5種、猫3種
WSAVAのガイドラインでは犬猫さんが健康な生活を送るために予防をした方が良い感染症と、安全性の高い薬が開発されていない等の理由で注射をしない方が良い感染症を公表しています。その中で東京圏に暮らしている犬猫さんが受けた方が良いとしている予防注射が犬さんでは5種混合ワクチン、猫さんでは3種混合ワクチンです。
種類が多ければ多いほど多くの病気を予防できて良いという訳ではありませんので、健康な状態を長く維持していくためには適切な時期に適切なお薬を使うことが重要です。
成犬、成猫の場合は3年に1回の接種が必要
犬猫さんの混合ワクチンは1度打てば生涯効果が持続するタイプの注射ではありません。どんなお薬にも薬が効いている期間というものがあり、予防接種も例外ではありません。ですのでお薬の効果が弱まってくる時期にはもう一度お薬を使う必要があり、混合ワクチンの場合は3年を目安にしましょう、というのが世界標準です。これは犬さんの5種混合ワクチンと猫さんの3種混合ワクチンの場合なので、7種混合やその他のワクチンでは効果の持続時間は異なります。詳しくはかかりつけの動物病院にお尋ねください。
成犬成猫の場合は3年に1回が必要とされていますが、幼犬幼猫の場合には8週齢で初めて注射をしてから4週間に1回を17週齢になるまでする必要があるとされています。
少しでも疑問に思ったことはお尋ねください
犬猫さんに関する疑問点やお悩み事はかかりつけの動物病院にお尋ねください。犬猫さんはヒトの言葉を話すことができません。少しでも犬猫さんの体調について気が付かれたことがあった時は、それを教えていただくことが何かのきっかけになるかもしれません。犬猫さんが飼い主さんと長く健康に楽しく暮らせるように、どんな些細なことでも動物病院にご相談いただければ幸いです。
大田区にあるBe犬猫病院はどんなご質問にも丁寧にお答えいたします。日曜日や祝祭日も診察を受け付けておりますのでお気軽にお越しください。