Be犬猫病院

犬猫さんの眼科③(白内障)

犬猫さんの眼科③(白内障)

犬猫さんの眼科③(白内障)

2024/08/02

 前回までに犬猫さんが目を開けられないでいたり、瞬きをたくさんしている時には目の病気かもしれない、といういう内容をお伝えしました。今回は本人が目を気にするような症状がなくても起こっている可能性がある病気についてお伝えいたします。

 先に病名を明かしてしまうとその病気は白内障です。この病気はヒトの目にも起こり得る病気なので耳にしたことがある方は多いと思います。犬猫さんは文字を読んだりはしないので、昔と比べると少しずつ視野が狭まっていても本人は気が付いていないこともあります。しかし、症状がないからといってそのままにしておくと失明してしまうだけではなく強い痛みを伴う他の病気を引き起こす原因にもなってしまいます。目が見えなくならないためには、定期的なチェックが効果的です。

目次

    白内障はどんな病気?

     白内障とは、眼球の中にあるピントを調節するためのレンズが変性することによって視覚が失われる病気です。病気の初期段階では視野の一部分が見えなくなり、進行すると失明や強い痛みを伴う病気に発展します。加齢によって黒目の部分が白くなるのは当たり前だと思われている方もいらっしゃいますが、それは核硬化症といって白内障とは別の状態です。核硬化症は病気ではないので治療は必要ありませんが、白内障の場合は治療をしなければ確実に悪化していきます。

    白内障の症状は?

     発生初期の白内障は、犬猫さんにも自覚症状が乏しく際立った症状は少ないです。白内障が進行していくと、外から見ても黒目の部分が白っぽく見えるようになったり、暗いところでの見え方が著しく悪化します。明け方や夕方等の少し薄暗いような場所では歩くのが遅くなる場合は、目が見えにくくなっていて慎重に歩きたがっているのかもしれません。さらに進行すると失明や目の痛みが生じます。

    白内障の原因は?

     白内障は加齢によって必ず起こるというわけではありません。加齢によって黒目の部分が白っぽく見えるようになるのは核硬化症と言って白内障とは別の状態です。

     白内障になってしまう原因は大きく分けて3つあります。1つ目は遺伝性と言って、遺伝的に眼球内部のレンズが変性しやすい体質だったという場合。2つ目は外傷性と言って、目や頭を強くぶつけてしまったことによって起こる場合。3つ目は代謝性と言って、糖尿病や低カルシウム血症などによって起こる場合があります。厳密にはこれら以外の原因もありますが、一般的に私たちヒトと一緒に暮らしている犬猫さんの白内障はほとんどが3つの中のいずれかです。これら3つの原因のいずれにせよ加齢と全くの無関係という訳ではありませんが、白内障は歳をとったら必ずなってしまうとは限りません。

    白内障になってしまったら?

     実際の治療は病気の進行度合いや目以外の健康状態にもよるのでかかりつけの動物病院でよく相談して決めていただくことになりますが、点眼薬または手術によって治療をしていくことが多いです。点眼薬だけで完全に治ることはほとんどありませんが、手術をすれば点眼薬は一切必要ないというわけでもないので、一人ひとりに合った治療方針をかかりつけの動物病院でよく話し合って決めていただくことをお勧めしております。

    黒目が白っぽいと感じたら動物病院へ

     白内障も他の病気と同じように、早期に発見できれば負担が小さい治療で済む可能性が高いです。黒目の部分が白っぽく見えるようになる核硬化症の場合は治療の必要はありませんので、この2つを確実に見分けることが重要になります。暗いところで見えにくそうにしている等のお心当たりがございましたらお早めにかかりつけの動物病院にご相談ください。

     大田区にあるBe犬猫病院は犬猫さんの不調をいつでもご相談いただけるように、日曜日と祝日も診察を受け付けています。健康チェックや病気に関するお話だけでも構いませんのでお気軽にお越しください。

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