Be犬猫病院

歯周病はあごの骨を溶かす?!

犬猫さんの歯周病はあごの骨を溶かす?!

歯周病はあごの骨を溶かす?!

2024/01/26

 犬猫さんも歯磨きをした方が良いとは分かっていても、現実に実行するとなると難しいという方は非常に多いです。今回は歯磨きがまったくできない場合にお口の中はどうなるのかというテーマでお送りします。歯磨きができない場合でも代替手段はいくつかの方法がありますので、かかりつけの動物病院へご相談ください。まずは歯磨きの練習をなさることから始めていただきながら、ガムや口腔内サプリメント等を補助的にお使いいただくことをお勧めしております。

目次

    犬猫さんも虫歯になるの?

     歯磨きをしないことで起こる問題点としてまず頭に浮かぶのは虫歯だと思います。ご想像の通り犬猫さんも長期間歯磨きをしないと虫歯になります。しかし、犬猫さんの口腔内環境はヒトの口腔内環境とは少し異なっており、ヒトよりは虫歯菌が増殖しにくい環境です。では歯磨きはしなくても良いのかというとそうではありません。ヒトの歯科でも同様ですが、実は口腔内の危険な細菌というのは虫歯菌よりも歯周病菌だと言われています。ヒトの歯科では歯周病によって歯を失い健康被害を被る危険性は、虫歯によって歯を失う危険性の3倍以上という報告もあります。この歯周病菌は虫歯菌が少ない環境ではより増殖しやすいのです。

     ですので、ヒトも犬猫さんも歯磨きをしないと虫歯になりますが、より重篤化しやすいのが犬猫さんということになります。

    歯周病になるとどうなるの?

     虫歯と歯周病の違いは一部分か全体かということです。虫歯の場合は全部の歯が虫歯になることは稀で、口腔内の一部分である歯に対して損傷を加えます。一方、歯周病というのは口腔内の全体に広がりやすく、主に歯肉に対して損傷を加えます。虫歯菌の攻撃を受けた歯は穴が開き、痛みを伴うことはよく知られています。歯周病菌の攻撃を受けた歯肉は炎症を起こして腫れます。腫れた状態が長引くとぶよぶよとしてハリが失われた状態になり、歯と歯肉の間にある空間が拡がっていきます。この空間が拡がりすぎると、歯肉が歯を支えることができなくなり歯が抜け落ちます。歯が抜け落ちた後も歯周病菌が減るわけではないので、歯が抜けた部分に存在する歯槽骨というあごの骨の一部で歯周病菌は増殖を続けます。これが口腔内全体で同時に起こるのが歯周病です。

    歯周病は歯の周辺だけに留まらない

     歯周病が進行すると通常は接触しない量の細菌や炎症物質を食事のたびに飲み込むことになります。この細菌群と身体が戦い続けることによって、お年を召してから心臓弁膜症や腎臓病を発症する危険性がそれぞれ1.3倍、1.4倍になるという報告もあります。

     ですから、健康長寿のためには毎日のひと手間ひと工夫が重要なのです。

    犬猫さんの歯磨きはどうやったら良い?

     基本的にはヒトが行っている歯磨きをイメージしていただいて、同じようにシャカシャカとしていただければ十分です。しかし、歯磨きに協力的ではない犬猫さんも多いのでご褒美をうまく使いながら無理のない範囲で続けることが重要です。月に1回30分間の完璧な歯磨きをするよりも、毎日10秒だけでも続けることがより重要です。

     10秒の歯磨きってやる意味あるの?どの部分をより優先すると良いの?一応歯磨きはできているつもりなのだけれど、のような疑問や不安がございましたらかかりつけの動物病院へご相談ください。大田区にあるBe犬猫病院は犬猫さんのお困りごとをいつでも解決できるように土日祝日も診察を受け付けております。予約がなくても診察いたしますのでお気軽にお越しください。

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