動物病院へ行くために準備は必要？

　ノミの予防薬をもらうだけであれば犬猫さんがいなくても良いのではないか？と考える飼い主さんもいらっしゃいますが、犬猫さんと一緒にいらしていただくことをお勧めしております。なぜなら動物病院は犬猫さんにノミが寄生していないことがゴールではなく、犬猫さんが健康で快適な生活を長く続けることができることをゴールと考えているからです。確かにノミを駆除するだけであれば薬があれば十分ですが、犬猫さんの体重や体調によって薬の量や種類を使い分けるためには実際に犬猫さんを診察することが必要になります。ヒトの病院を想像していただくと、「家族が〇〇という病気だから本人はいませんけど薬を出してください。」という場面はごく限られた状況ということがお分かりいただけるかと思います。同じ症状の中に別の病気が隠れている場合もありますので、かかりつけの動物病院とよくご相談いただいて予防や治療を進めていただきたいと思います。

　動物病院に犬猫さんを連れて行く時の基本はやはりケージに入ってもらった状態です。体調が優れない時は気持ちも不安定になりやすく、普段は取らない行動を突発的に取ってしまう事故が起こる可能性があるためです。しかしそれぞれの犬猫さんによって事情はまったく異なりますので、こちらもかかりつけの動物病院とよくご相談ください。

　犬猫さんと一緒に住み始めたばかりの時や引っ越し等によってはじめての動物病院に行く時には、ペットショップさんからもらった健康診断の結果や引っ越す前の動物病院での血液検査の結果などがあると体調や個性が動物病院に伝わりやすいです。以前から通っている動物病院だけど前回行ったのはいつだったかな？と思い出せないくらい前の場合も検査結果があればお持ちいただく方がスムーズに思い出してもらいやすいです。前回の受診は1年くらい前だったという場合は、動物病院にも資料が残っているので特別にご用意いただくものはありません。皮膚症状が出ている時はシャンプーの直後に動物病院へいらしていただくと本当の原因が分からなくなる場合がありますので、特別にシャンプーをしていく必要はありません。普段の生活と同じ状態の犬猫さんと会わせていただけると状態を正確に把握しやすくなります。

　普段元気に毎日を過ごしている犬猫さんにとって動物病院というのは少し遠い存在だと思います。しかし、もしものことがあった時には相談できるような動物病院を探しておくことは犬猫さんが長く健康に暮らすためには必要なことです。かかりつけの動物病院が決まっている場合は必要ありませんが、そうではない場合は動物病院でいろいろなことを聞いてみることをお勧めします。誰かにとってすごく相性が良くても、自分にとってすごく合うかどうかは別だからです。今は元気だからこそ、もしも大病してしまったら？だとか昨日食べたおやつの話だとか、気軽にできる話というのはあると思います。

　また、見た目には元気で昔と変わらないように見えても体の中では年相応に年齢を重ねているということは多いです。犬猫さんの過ごした1年はヒトが過ごした1年とは異なります。ヒトが定期的な健康診断を受けているのと同じように犬猫さんも定期的な健康診断を受けることが、健康長寿と医療費の削減につながります。健康診断の頻度や内容は年齢や体調などによって異なりますので、かかりつけの動物病院にご相談ください。

　東京都大田区にあるBe犬猫病院は馬込・山王地域のご家族が楽しく犬猫さんと一緒に暮らしていくために日曜日と祝日も診察を受け付けております。健康診断に関するご相談だけでも構いませんのでお気軽にお越しください。